「誰とやるか」を重視〜信頼できる社外のキーマンとタッグを組み、一人では見えなかった世界を見に行く〜

株式会社東田ドライ

従業員数167名

業種店舗型クリーニング、宅配クリーニング

創業年1968年

目次

宅配クリーニングサービス「リナビス」を運営する、株式会社東田ドライ(兵庫県西脇市)。

その事業をスタートしたのが、3代目社長の東田伸哉さんです。一人で事業を立ち上げ、一気に売り上げを12億円まで伸ばし、従業員数も急激に増加。しかし気づけば、「社長」と「社長以外」という文鎮型組織に。組織化を目指すものの、スキルやノウハウが無くうまくいかないい…そんなときに出会ったのが、株式会社RECOMOでした。今回は、事業拡大に伴って感じていた組織の課題や、RECOMOとの出会い、サービスを導入したあとの変化まで、詳しくお話をお聞きしました。

導入前の課題

事業が急成長し、気づけば文鎮型組織に 「組織化」には大きな課題が

–まず、貴社の事業内容について教えてください。

東田伸哉さん(以下、東田):

当社は1968年に祖父が「町のクリーニング屋さん」として創業し、現在も10店舗を運営しています。また、近年は宅配クリーニング事業「リナビス」も全国展開しています。本社は、兵庫県のほぼ中央に位置する人口約4万人の田舎町、西脇市にあります。

私は2012年に新卒で入社し、2018年に3代目社長に就任しました。2014年には、宅配クリーニング事業を立ち上げ、会員数は関東圏を中心に20万人以上、売り上げは15億円ほどに成長しています。現在では、当社の売り上げの約95%が宅配クリーニング事業によるものです。

–3代目社長として就任されたとのこと。事業承継され、経営を進められる中で、課題に感じることはありましたか?

東田:僕が宅配クリーニングを立ち上げたのは、人口の少ない西脇市で、店舗型の事業がこれ以上伸びないと考えたからです。ただ、もう一つ理由がありました。それは、毎年徐々に売り上げが下り続けているのに、変化を起こさなかった先代に対しての反発です。事業承継にはありがちかも知れませんが、「現状を変える」ことに抵抗のある先代との軋轢はありましたね……。

それで「結果を出せば、みんな付いてこざるをえなくなるはずだ!」と考え、とにかく一人で結果を出そうと必死に働きました。そんな状況で事業が急成長したので、気づけば組織は「社長」である僕と「社長以外」という、いわゆる「文鎮型組織」になってしまっていたんです。

–組織化ができていなかったと。

東田:そうですね。2016年頃からリナビスが軌道に乗りはじめ、売り上げも急成長。僕は「売り上げを伸ばせば、ハッピーになれる!」と信じていたんですが、実態はやることが無限にあり、正直「経営ってしんどいな…」と感じていました。

「一人でできることには限界がある」と、2019年から組織づくりをスタート。その頃、スタッフも130名ほどに膨れ上がっていました。そこで、現場の売り上げに責任を持つ人、売り上げの計画を立てる人、現場を管理する人、システムを作る人…いろいろな役割の社員に入社してもらいました。色んなスキルを持つ人を仲間にすれば、ハッピーになれる!と思ったら、次は「組織づくりって大変だ…」と新たな悩みが。僕は新卒で家業に入社しているので、そもそも社会人経験が無く、組織に属した経験も無いんですよね。「組織」のイメージが全く湧かなかったんです。

–なるほど「組織づくり」に、課題を感じられたんですね。

東田:はい。組織づくりでは、主に2つの大きな課題を抱えていました。

一つは、組織全体の課題です。事業が急成長しすぎたことにより、それに「ついてくるのがやっと」の状態になっていました。本来は、社員にはもっと未来を見据えた動きをしてほしいのですが、目の前のことで手一杯になっているんですね。

二つ目は、会社の成長スピードが落ちているという部分です。経営方針に関して、基本的に僕と部長、本部長で話し合い、進めているのですが、そのなかで出てくるビジョンに限界が見えてきたというか……。僕はもっとスピード感をもって事業を成長させたいし、どんどん色んなことにチャレンジしたい!と思っているんですが、なかなかうまくいかない。

実際、2020年から2021年の2年間で、1.5億円の売り上げの伸びはありました。でも、個人的には社員や経営層の「こんなことやってみよう!」という、前向きなパワーが発揮できていれば、もっと結果が出たのではないか…とも思っていて。会社が今以上に飛躍するためには、経営層がそれぞれのパワーを最大限に発揮すること、そして組織もそこについてこられないといけないと思いました。

導入のきっかけ

「自分だけでは見えなかった世界を、橋本さんと一緒に見たい」サービス内容より「人」が決め手

–RECOMOとの出会いについて教えてください。 

東田:出会いは、代表の橋本さんとのTwitterですね(笑)僕は、先ほどの2つの課題を解決するために、組織に対してどういう施策を実行すればいいのか、そのヒントが欲しいと思っていました。それで、組織化について発言されている方を何人かフォローしていて。その一人が橋本さんでした。橋本さんはTwitterで「人には可能性があり、ちゃんと向き合うと会社が変わる」と、常々仰っていて。組織に課題を感じていた僕からすると、その発言を見て「自分も頑張ろう」と前向きな気持ちになれていたんです。

あるとき橋本さんの方から「東田さんじゃないですか!カンブリア宮殿観ました!」とDMをくださったのがきっかけで交流がスタートしました。2018年に、当社がカンブリア宮殿で紹介されたのを観てくれていたようで(笑)

橋本さんの拠点である東京と、僕のいる兵庫県は距離があるので、まずはZoomで対面しました。それが、2021年の4月のこと。橋本さんと初めて会話して思ったのは「Twitterで発言されていることと、変わらない。ぶれない人だ。」でしたね。

–なぜ、RECOMO Xを導入しようと思われたのでしょう?

東田:これまでの僕の人生のなかで、人との出会いによって、自分自身の視野が広がるという経験が何度かありました。自分だけの力では無理だと思ったことも、人の力を借りることで成し遂げることができた。

橋本さんには「本気で東田さんや東田ドライに関わり、その未来を広げるお手伝いがしたい」と言われたんです。今後、会社を組織化して成長させていくなかで、橋本さんが「キーマン」になるかもとしれないと感じました。自分だけでは見えなかった世界を、橋本さんと一緒に見たい。まずは信じてみよう!と思い、依頼を決めました。

また、橋本さん以外にも、メンバーの押田さんや内藤さんともお話し「この人たちは信頼できる」と強く感じました。こういったサービスを導入するときって、そのサービス内容の素晴らしさよりも「人」、つまり「誰とやるか」が重要だと思っていて。そこが大きな決め手でしたね。

導入後の成果

RECOMOとの対話を通し、3年後、5年後のビジョンが見えてきた

RECOMO Xでは、実際にどのようなことをされていますか? 

東田:RECOMO Xは、2021年7月からスタートしました。毎週1回、1時間のWebミーティングを実施しています。そこで、橋本さんやメンバーの方から、現状の課題や、僕自身の過去の体験、未来のありたい姿などについてヒアリングを受け、その内容を深堀りしてもらっています。現在は「この会社をどうしたいのか」を軸に、コンセプトや未来志向の話をする場になっていますね。僕は、これを「自分との会話」だと思っていて。

経営者って、何でも思いついたことを口にできない側面ってありますよね。ある程度、考えが固まってから、「方針」として打ち出す。だから、経営について気軽にアウトプットする場が少ないんです。

でも、RECOMOさんの場合、社外の方なので、気兼ねなく思ったことを話すことができます。話しているうち「あ、自分ってこういう風に考えているんだ」と自分自身の考えについて発見があったり、より理解が深まっていると感じます。

–まだ導入して数ヶ月ではありますが、東田社長の思考や行動に変化はありましたか?

東田:社長としての「一貫性」が出てきていますね。実は元から「考えがぶれない人」とは言われていたんですが、表に出さないだけで僕の中では迷いもありました。でも、自分自身の中でも一貫してきた感じがあります。

また、今まで僕の中で描いていた会社のビジョンは「1年後」ベースだったんです。「来年どうなりたいか」という、短期的なものですね。でも、RECOMOさんと話しているうちに、それが3年後、5年後、という思考に変化してきました。

この思考って経営にはすごく重要で。数年後に置いたビジョンから逆算すると「これを実現するためには、先行投資の必要がある」とか「今、この役割の人材が必要」など、今やるべきことが見えてきます。これが短期的なビジョンしかないと、例えば「取り急ぎ今年の利益を残したいから、節約しよう」など、経営に勢いがなくなってしまいます。

「経営」は、本当に取捨選択の連続だと思っていて。先々のビジョンを描けていると「先々こうしたい、だから今、これを選ぶ」の取捨選択のイメージが、以前よりクリアになりますね。

–今後のビジョンについて教えてください。

東田:組織に対してのアプローチの方向性が固まってきまったので、あとはトライするだけという状況になってきました。当初、一人で悩んでいたときのモヤモヤがかなり晴れてきたように思いますね。

–具体的には、どのようなアプローチを考えられているのでしょう?

東田:一つは、RECOMOの皆さんとのディスカッションを重ね、経営者である僕の「未来のありたい姿」の解像度を上げていくことです。

もう一つは、理念を丁寧に反映した、仕組みや制度の設計です。

例えば、マネージャー層の育成や、人事評価制度に力を入れます。具体的には、東田ドライ独自のマネージャー像を定義すること、そしてマネージャー個別の育成計画を策定します。従業員に対しては、サーベイの実施も考えています。他にも、毎月の表彰制度や、マネージャーと定期的に1on1を実施できる体制の構築など…取り組む内容は多岐にわたります。それが出来上がったら、運用にも伴走していただきたいと思っています。

また、当社の経営会議に参加してもらって、現場で起きていることを見ていただき、アドバイスをいただくことにしています。

–最後に、RECOMO Xを誰かに勧めるとしたら、どのような方に勧めたいですか?

東田:経営者としての自分の可能性、また会社の可能性を信じ、心からチャレンジしたいと思っている人。そのなかで、実現したいことのイメージはあるものの、その輪郭がハッキリしていなくて悩んでいる人に勧めたいですね。

物事は「行動」がなければ変えられない、ということは経営者であれば誰しも理解されていると思います。でも、なかなか行動に結びつかないのであれば、社外の誰かの手を借りて、一緒に進めていくことを決めるのも「行動」です。僕も、RECOMOさんの力を借りながら、会社をより飛躍させていきたいと思っています。

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