【登壇レポート】共感する人が集まるコミュニティの重要性とその作り方

目次

労働環境が変化している時代。2年で100万人の労働人口が減っており、今後もこの流れは加速していくことが想定されます。このような時代で経営者はどういう考えのもと企業経営を行っていくべきなのか?その答えは「共感」です。
今回は、千の会オンラインサロン様にお声掛け頂き、「共感する人が集まるコミュニティ」という軸で、労働者を取り巻く環境の変化とその中で「理念」を発信することの重要性をお話させていただきました。

働く環境の変化とその先の未来

労働環境はどんどん変化している

21世紀に入って労働環境はどんどん変化しているのは、皆さんも身をもって体感しているのではないでしょうか?その中でも下記の3点は非常に大きな流れでしょう。

①雇用方法が増えた
雇用契約を結ぶ場合の契約方法が増えています。例えば、正社員/派遣社員/アルバイト・パートなどを指します。また、単純に雇用契約の内容が増えただけでなく、雇用保険などの法整備も進み、正社員以外の選択肢を選ぶ人が増えています。

②業務委託/フリーランス人材の増加と副業・複業の流行
現在、業務委託やフリーランスとして働く人の割合は右肩上がりで増加しています。

ランサーズ株式会社「新・フリーランス実態調査 2021-2022年版

上記の資料によるとフリーランスの人口は2021年10月現在で1,577万人と非常に大きな数字です。

その背景にはいくつかの要因があるかと思いますが、ひとつは複業・副業の流行です。大企業が副業解禁に舵取りをするなど、世の中の流れは大きく変わってきています。

③社会・環境への配慮(SDGs/ESG投資)
みなさんも聞いたことがあるであろう「SDGs」や「ESG投資」。
昨今は働く場所を選ぶにもSDGsの観点から選んだり、商品やサービスを選ぶにもSDGsの観点から選んだりする傾向が強まっています。SDGsとは「持続可能な開発目標」のことで2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すための国際目標のことを言います。その中で大きく17の目標が定められており、日本でも約40%の企業が積極的に取り組んでいます。(イマココラボより引用)

「ESG投資」とは環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の略でそれらに配慮している企業を重視・選別して行なう投資のことをいいます。ESG評価の高い企業は社会的意義や持続な成長が期待できる企業として注目を集めています。

ただ売上をあげればいいというわけではなく、企業経営の取り巻く環境が大きく変化している時代に突入しているのです。

労働人口は今後どうなるか

「日本の人口は減少期に入っている」そんな話を聞いたことはないでしょうか?日本の人口は平成20年をピークに減少の一途を辿っています。

さらに注意してみておきたい数字が「生産年齢人口の減少」です。生産年齢人口とは、15歳以上65歳未満の人口のことを指し、生産活動の中心にいる人口層のことを指します日本の人口のピークよりもっと早い平成7年に生産年齢人口の人数はピークを迎え、その後減少の一途を辿っています。平成30年には、日本で統計を取っている昭和25年以降、最も生産年齢人口の比率が少なくなり全体の59.7%というデータが残っています。

総務省統計局 統計が語る平成のあゆみ

第1節 若者を取り巻く社会経済状況の変化

このままの状態が続くとどうなるか

日本の法人件数がこのまま推移することを考えると、単純に働く人数が減っていくので「人手不足倒産」が続出していくでしょう。このままだと「人手不足倒産」が当たり前の社会になっているかもしれません。

また、その状況は働く人が働く場所を選び放題。つまり、働く人のほうが「強い」時代です。そういう状況の中で選ばれるには、どういう会社であるべきなのか、これは追って説明します。

また、企業の時価総額ランキングでは、30年前の数字では日本企業がランキングをほぼ独占しているといっても過言でないくらい日本企業の数が多かったですが、現在は日本企業はトヨタ自動車1社のみ。働き手が減っている状態と合わせると、再度日本企業が時価総額ランキングにランクインしていくことを考えると抜本的な改革が必要でしょう。

このような状態にあなたは希望を持てていますでしょうか?少なくとも将来的に、自分たちだけでなく、子供たちが未来に夢や希望が持てない社会になっていく可能性は否定できず、今、社会を変えていく必要があると考えています。

組織のあり方が変化する時代

20世紀型組織

振り返ると戦後驚異的な経済成長を遂げてきた日本。高度経済成長期、バブル崩壊、経済の低迷期と戦後約75年の中で大きな変化を遂げてきています。皆さんもよく知られているかと思いますが、「ものづくり」の日本として工場型のビジネスで多く結果を残してきていたのが20世紀です。

ハーバード・ビジネス・レビュー「PURPOSE」によると、20世紀の組織のあり方は、「オペレーションファースト」。企業側はいかに効率よく組織や事業を回していくか、という観点で考えられることが多かったです。語弊を恐れずにいうと、「企業側が都合が良いように動かすには?」という観点で語られることも。

多くの企業で「なぜやるか?」「どうなりたいか?」も考えられてはいましたが、重視されていたのは「WHAT・何をやるか?」という点だった、というのも大きな特徴でしょう。

つまり、20世紀型組織では人は何を基準に選ぶのか?その答えは「何をやっているか、何をやるか」という点だったのです。

21世紀型組織

一方で、現在はどう変わってきているのでしょうか?その答えは「パーパス」です。まずは以下の概念図をご確認ください。

21世紀型組織とは、うちから外に向かって「Why・自分たちがなぜここに存在するのか?」「How・どうやっていくのか?」「What・何をやっていくのか?」を発信し続けており、そこに共感・共鳴・共振することで「選ばれる組織」「優秀な人材が集まる組織」となっていきます。

その背景は上でご説明したとおり、労働環境の変化があります。働き方が多様化し、労働人口が減っていく中で働く人が「選べる」環境にどんどん変化しています。一人が一社に所属する時代は変わっています。このような社会で大事なことは外部と内部のリソースをうまく組み合わせて新たな価値を創造していくことです。そのために、パーパスに根ざした野心的なビジョンを発信し続けることで共感を集める必要があるのです。

共感する人が集まるコミュニティの作り方

会社はコミュニティに変わる

このように組織のあり方が変わってきている背景からそもそもの概念が変わっていくことが想像できます。

これまでは「会社」という概念の中で「社内の人」「社外の人」と分けていましたが、今後は会社よりもっと広い「社会」という概念の中で仕事は動いていくでしょう。

会社という組織の単位ではなく、社会の中に属したコミュニティへ。
仕事という概念ではなく、もっと分散されたプロジェクトへ。
採用という概念ではなく、プロジェクトの活動期間に応じた参画へ。

当然、ひとりの人がひとつのコミュニティだけでなく、複数のコミュニティに属する形になるでしょう。これまでの時代はひとつの仕事を複数人でシェアする「ワークシェアリング」でした。今後は、「ワンパーソンシェアリング」。一人の人が複数のプロジェクトをシェアしていくことが「当たり前」の時代となっていくでしょう。

理念を発信し続けることの重要性

大事なことなので、何度もお伝えしますがそのような状態で必要なのは「理念を発信し続ける」ことです。発信し続けることで、共感値が高い人で繋がった良いコミュニティを創り上げることができるしょう。

最後に企業理念とは何か?を改めてお伝えします。ご存知の方も多いかと思いますが、大事なことなので改めて振り返ってみてください。

企業理念とは、企業の「考え方」や「価値観」「創業者・経営者の思い」を言葉で表したもの。企業理念はその企業のあり方を示しているため、すべての企業活動の「根本的な考え方・信念」「経営を進める上での判断基準」となる。

企業のあり方を示している企業理念が、いかに大切なのかご理解いただけるかと思います。

では、企業理念とはどう考えるべきか。そのポイントは以下3点の問いにあります。

・自分たちは何者なのか?

・自分たちはどこに向かっているのか?

・自分たちはどうありたいのか?

これらの問いをとことん自らや自社に投げ続けて企業理念を作り上げていってください。

おわりに

今回はセミナーに登壇した際にお話させていただいた事を要約する形でレポートにまとめました。ここには記載しなかった内容で、「当たり前を覆す問い」を投げさせてもらってワークをしたり、より詳細の深掘り、「質疑応答(鋭い質問をいただき、皆様のレベルの高さを感じました)」など充実した時間となりました。

また、今回オンラインでの開催となりましたが、千の会の皆様の熱心に聞いていただくご姿勢がとても素晴らしく、当社としてもとても話やすくやりがいのある時間となりました。株式会社RECOMOに対するイベント登壇のご依頼は下記お問い合わせフォームよりご連絡ください。

千の会オンラインサロン様の紹介

1人社長・士業・コンサルタント・コーチ・カウンセラー・フリーランスの皆さまが、年商1,000万円・年収1,000万円・フォロワー1,000など、それぞれの「1,000」を目指す会です。

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