経営者が組織開発をする上での最大の障壁・難しさ

RECOMO 橋本です。

経営者の方から人と組織の面でこういう相談をよく頂きます。

「会社を次のフェーズに引き上げていくために、強い組織を作りたい」

人数的にも50名〜80名規模ぐらいの会社に多く、ここまでは経営者や経営陣の「腕力」で持ってくることができたけれど、人も増えて、経営の思いや声が届かなくなってくるタイミングでもある。

強い組織を作るために、「組織を開発する」段階。私は何度もこういう場面に立ち会い、成功事例も失敗事例も見てきました。

今回は、「経営者が組織開発をする上での最大の障壁・難しさ」について、特徴的なものが3つあるので、紹介します。

組織づくりは「経営者の性格」がそのまま出る

組織開発を進める上で、最初の基軸になるのは「経営者がどんな会社、どんな事業、どんな組織、どんな文化にしたいのか」という考えを確認するところから。

まさに会社自体が「自分たちは何者なのか?」「どこに向かっているのか?」「どうありたいのか?」という本質的な問いへの答えになってきます。

そして、これらの答えに直接的に関わってくるのが、経営者の考え方で、生き方・人生で、そこから形成される性格の部分になる。

すべての人に共通するわけではないですが、経営者によくある性格の特徴として

  • 組織やチームの雰囲気の流れを読まない(読めない)
  • 自分自身への興味が、周りの人への興味より強い
  • 先のことを考えるのは得意だけれど、目先のことに取り組むのは苦手

というのがある。

組織開発での中心になる命題は「個人、チーム、組織はなぜ動くのか?」であって、人の思い、思考、行動への興味と深い理解が必要になる。

経営者によくある性格がここで「大きな障壁」になる場合が多い。

相手より自分に興味が強い経営者が、真逆の領域の相手の思考・行動に思いを寄せて、物事を考えるのは難しい、ということ。経営者が「人に興味が薄い」性格なのであれば、それが基軸になり、組織が作られていくので、人が離反しやすく、組織が崩壊しやすいリスクを抱えることになる。

効果の実感が湧かない

組織開発が難しい面として、取り組みへの効果の実感が湧かない、というのがある。

例えば、マネージャーの視野・視座・視点を高めたいと思って、研修をやったり、勉強会をやったとしても、短期的な視点での効果が見られることはほぼない。

経営の判断として、それならやっても意味ないのでは?と思いたくもなる。やがて「そもそも教育、育成しないといけない人を採用すべきではない」と考えるようになり、採用基準・ハードルを上げてしまい、いつまでも人が採用できない会社に陥ることもよくある。

組織開発は、対象相手の意識も行動レベルも高い時以外では、短期的で効果が出ることはありません。

ただ、効果が見えないからといって、数字だけを見て、取り組みを止めてしまうと、最初にあった「なぜ組織を開発する必要があるのか?」という課題の根源が残り続けることになります。

フィードバック・フィードフォワードの文化が浸透しない

組織開発の難しいところは、理念やビジョン、方向性を定めて、戦略を立てて、いざ現場で実行フェーズに入った時に、うまく機能しない点があります。

特に組織で力を発揮するためには、相互理解、相互作用が必要で、理念に直結した価値観、行動規範に合わせて、お互いがフィードバック、フィードフォワードをし合うのが文化になるとどんどん成長できます。

ただ、このフィードバックとフィードフォワードが日常的に「文化」のレベルにまで浸透している組織というのは、経営者の頭では「そうしたい」と思っていても、実現できているところは相当少ないのが現状です。

もう少し深堀りして見ていくと、そもそも役員、マネジメント層が集まる経営会議でも、適切なフィードバック、フィードフォワードが行われていないことが多いので、根本の原因はその辺りにもあると考えています。

今回は、「経営者が組織開発をする上での最大の障壁・難しさ」として、3つのポイントを取り上げましたが、次回はこれらの課題をどう考えて、具体的にどのように組織開発を行っていけばいいのかについても紹介します。