【50人の壁】人数の壁に挑む経営者のための人事戦略入門

目次

企業成長の過程で、商品・サービスで作られて、売れるようになってくると、拡大成長の段階に入る。

リファラルなどで経営者や幹部の知り合いが入社する段階から、募集をして採用するようになっていく。

この段階になると社員数は30人、50人と一気に増える可能性が高い。

社内の雰囲気や仕組みは大幅に変わる。大きく変わる端緒になりがちなのが人数が50人近くになった時だ。「50人の壁」と言われる現象が次々と起きる。

何が起きるのか、その対応は経営者がどのように考えて行えばいいのかを見ていきましょう。

マネージャーの不足

およそメンバーが5〜7人ごとに1人のマネージャーが必要になると言われる。

人数が50人近くになるということはマネージャーが7〜10人ほどが必要になる。

この段階でマネージャーに求められるのは、業務のマネジメントだけでなく、各人のエンゲージメント、個別の成長、理念浸透も含まれる。

すなわち、「会社の理念に深く共感・理解して、それを業務で体現できて、メンバーごとのレベル感に合わせて理念の基準からフィードバックできる人材」になる。

50人の規模感で、そういうマネージャー人材が7~10人ぐらいいる可能性は、限りなく低い。

CEOと社員とのコミュニケーションが著しく減ってくる

どんなにコミュニケーション力が高い人でも、コミュニケーションの対象が30名を超えた段階から、一人一人とのコミュニケーション量は極端に減る。

CEOと話をすることで、理念(自分たちは何者か?どこに向かっているのか?どうありたいのか?)をしっかりと伝えることができますが、そもそもの話をすること自体が難しくなってくるため、理念が伝わる人も減っていく。

また時間の経過ごとにどんどん人も採用されて入社してくるので、会社の存在意義や方向性の認識が低いまま、企業が拡大成長の段階に飛び込んでいくことになる。

人が増えても一人当たりの売上が増えず、コストだけが積み上がっていく

どんなに優秀な人材を採用したとしても、業績(売上・利益)に反映されるまではかなりの時間を要する。

売上・利益を上げるために必要な情報やノウハウをインプットするための時間も、当然に人件費は発生する。

事業成長には人・組織の成長が欠かせないが、人が増えて固定費は積み上がっても、一人当たりの売上・利益は簡単には増えない。

50人の壁に挑戦する経営者のための人事戦略

①経営者が経営者にしかできない仕事に集中する

上記の課題を経営者が目の前をすると、かなりの人が「では自分が最前線に立って、全ての領域にフルコミットするしかない」と思うものですが、時間を経るごとに疲弊して勢いを失う。

50人の規模になると、社内の業務分担も少しずつ進み、メンバーでもできること、マネージャーならできることが見えてくると共に、「経営者にしかできない仕事」が増えていく。

経営者にしかできない仕事に、経営者が取り組めないとしたら、社内ではもはや誰もできる人はいなくなります。

そういう組織は早い段階で空中分解してしまうでしょう。

この段階で経営者にしかできない仕事とは、「理念から丁寧に会社・組織をつくること」になります。未来の向かっていきたい姿を決めて、全員に指し示すことです。

②理念からすべてを見直す

理念(自分たちは何者か?どこに向かっているのか?どうありたいのか?)を軸に、定期的(3ヶ月に一度)にすべての業務プロセス、内容を見直してみることをオススメします。

50人の規模は事業も組織も成長スピードが一気に上がるため、すべてのことが大きく変化していきます。定期的にやっていた会議や業務フローなども、実は機能していない、不要なものになっていたりします。

この定期的に見直す習慣を取り入れることで、「変わり続ける企業文化」を醸成することにも繋がります。

③CHRO or 人事責任者の機能を取り入れる

CEOのパートナーとして、理念から丁寧に中長期の視野で人事戦略を策定して、実行体制を整備して、施策を実行していくのが、CHROの役割です。

50人の規模の時にこうしたCHROがいるかどうかで、会社の成長は大きく変わってきます。ただ採用難易度は極端に難しいので、CHROもしくは人事責任者の機能を経営チームに取り入れることを考えてみるといいでしょう。

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