代表取締役社長/公認会計士 柴田 旬也

組織の共通言語ができてコミュニケーションがスムーズに 経営陣に正面からぶつかってくれる人事の専門家

Recovery International 株式会社

従業員数約300名

業種訪問看護サービス事業

創業年2013年

目次

24時間365日対応の訪問看護サービス事業を展開する、Recovery International 株式会社(東京都新宿区)。

2022年に東証グロース市場に上場し、2024年7月現在全国に28拠点を展開しています。従業員約300人のうち、その多くは看護師や理学療法士などの医療職。7割近くが女性という組織構成になっています。

過酷な労働環境に陥りがちな在宅医療領域の業界ですが、Recovery International 株式会社では、業界のスタンダードを変えるべく、従業員がいきいきと働ける組織づくりに取り組んでいます。

組織開発に取り組む中でRECOMOのサービスをご導入いただいた背景や、その後の変化について、代表取締役社長 柴田 旬也さんにお伺いしました。

導入時のきっかけ

組織の共通言語が必要だった

―導入時に抱えていた課題について教えてください。

当社では、「もう一人のあたたかい家族」を経営理念に掲げ、2013年の創業以来訪問看護サービス事業を行ってきました。看護の仕事では、専門スキルだけでなく、ご利用者様にしっかりと寄り添ったサポートが必要になります。

経営理念が言葉としては浸透していても、中身を掘り下げると捉え方が人それぞれ異なり、組織の共通言語がない状態でした。組織の共通言語は迷ったときの指針となったり、採用面でも自社に合った人材を採用しやすくなります。

また、社内にCHROのような経営陣に組織開発や人事の面でこうすべきだということを言える人材がおらず、組織の成長のために何が必要なのか正解がわからないため、経営会議の議論がなかなか前に進まないこともありました。

こういった背景から、専門家であり信頼できるパートナーの必要性は感じていました。

―RECOMOとの出会いやパートナーとして選んだ理由について教えてください。

きっかけは代表の橋本さんからSNSでダイレクトメッセージをいただいたことです。投稿内容にも共感する部分があり、一度会ってみましょうということになりました。そこから3ヶ月に1回くらいのペースで橋本さんに相談やアドバイスをいただいておりました。

やりとりの中で、RECOMOさんに社外CHROのような役割を担ったパートナーとしてそれまでの個人の関わりではなく、組織同士として関わっていただく方が会社の成長に繋がるだろうなと思い、他の経営陣との顔合わせをし、相性も良さそうだったので、RECOMO Xの導入を決めました。

特に、RECOMOさんの場合は、フレームワークなどの戦略的な話だけでなく、人間の内面とか感情面といった、数値化・可視化しにくい部分に配慮した支援をしてくださるところが当社とマッチしていると感じました。

人の生活に密接な、いわゆるエッセンシャルワーカーが多い職場でもあるので、テクニカルな部分だけでなく、多様化する働き方や個々の特性に寄り添うアプローチは非常に重要だと考えています。

具体的なご支援内容

ミッション・ビジョン・バリューの制定

―具体的なRECOMO Xの支援内容について教えてください。

RECOMOさんにまずサポートいただいたのは「適切な組織体制の検討」と「ビジョンの言語化」です。

当初、私は「取締役」として経営に携わっており、創業者の大河原が「代表取締役社長」を務めていました。しかし、RECOMOさんと話を進めていく中で、私も大河原も「在宅医療業界でいきいきと働く人を増やしたい」という思いが一致していることから、アドバイスいただいたことをきっかけに経営体制の見直しを図り、現場については指導やマネジメントの得意な大河原が担当し、経営については私が社長を務めるという結論に至りました。

また「もう一人のあたたかい家族」という経営理念の解像度をあげるために、ミッション・ビジョン・バリューの改定を行いました。細かい言葉じりまでRECOMOさんと経営陣で話し合い、全員が納得するものを制定できました。

今後は、制定したミッション・ビジョン・バリューを浸透させていくという点で、RECOMOさんにはサポートいただくことになると思います。経営陣の認識は合致しましたが、エリアマネージャーやユニットマネージャーなどの現場のスタッフを直接指導する層に浸透させるのが今後の課題です。

代表取締役社長/公認会計士 柴田 旬也

導入後の変化

理念を踏まえた上での発言が増えた

―RECOMOとプロジェクトに取り組んでから、組織の変化を実感したことはありますか?

ミッション・ビジョン・バリューや行動指針の解像度があがったものが制定できたことも1つの成果ですし、そのプロセスで経営陣が1枚岩になれたというのが大きな成果かと思います。

このプロジェクトに取り組みはじめてから取締役3人で、全員の意見が一致するまで話し合うことを徹底しました。正直なところ、これまではそれぞれが好きなことを言って、話がまとまらないときは多数決になってしまっていました。そうなってしまうと意見の通らなかった一人が納得感のないまま進んでしまいます。

プロジェクトの中で「うちの会社はこういう会社」という共通認識が経営陣の中でできたからこそ、主語が統一され、建設的な議論ができるようになりました。今では相手が何を考えているかがよくわかり、会話もスピーディーになりました。

取締役の下につくエリアマネージャーやユニットマネージャーなどへの浸透は今後の課題ですが、ワークショップを通じて、すでに会社の理念を踏まえた上での発言が目立つようになってきています。

―続いて、柴田さんご自身は経営者として何か変化はありましたか?

担当の橋本さんから指摘を受け、自分の思っている方向に議論が進んでいないときの口調や態度を改めるようになりました。社長の意見が通りやすいという構造は少なからずあり、他の人が意見を言いにくい状況がこれまではあったと思います。

自分でも、良くないことであると気づいてはいたのですが、第三者から指摘されることで、客観的に自分がどう見えているのかを捉えることができてよかったと思います。

他の人が意見を言いやすいように、まずはすべての意見への傾聴に注力することで、まわりからの意見も増え、建設的な議論ができるようになってきました。

代表取締役社長/公認会計士 柴田 旬也

今後について

医療業界をいきいき働ける業界に変える

―今後の会社の展望について教えてください。

今は、訪問看護サービスを行っていますが、その強みを活かせる在宅医療の領域での事業展開を考えています。

在宅医療の領域でトップ企業になり、残業が当たり前のブラックな業界の常識を変えたいです。いきいきと働く人たちが集まる良い組織が業界トップになることで、他の企業のロールモデルになります。母体が大きいことによる影響力は必ずあると思っているので、主軸である訪問看護サービス事業は継続的に事業拡大していきたいと考えています。そして、我々が直営やフランチャイズで関われない部分は、経営コンサルに入り、間接的に支援するということも検討しています。

まだまだ思い描くように従業員がいきいきと働ける職場が作れているとは思いませんが、すでに現在当社の平均残業時間は1人あたり月8時間ほどになっています。「働き手がいきいき仕事をしてこそ、ご利用者様にも良いサービスが提供できる」という考えのもと、業界全体が働きやすい環境になることを目指し長期目線で取り組んで参ります。

従業員の規模もこれから400人、500人と増えていく予定ですが、今回ミッション・ビジョン・バリューを制定できたことで、事業の成長も加速すると考えます。「理念から考えるとこうするべきなのでは?」「それは当社の理念とマッチしないよね」などという議論ができることで人の動きが活性化し、業績に直結すると思います。

そのためにも、第二フェーズの理念の浸透に今後もRECOMOさんと一緒に取り組んでいけたらと思います。

―最後に、RECOMOはどのような会社におすすめできるか教えてください。

弊社のような従業員300人程度で社内にCHROがいない会社におすすめしたいです。

この領域は定量的なものがなかなかないので、専門家がいないと自社の抱えている問題の可視化や、それらの整備など難しい部分があります。特に、組織開発や人事評価制度、人材配置などの課題を抱える会社におすすめです。

経営陣に対して、「それはこうすべきですよね」という提案を会社が目指す方向性を理解したうえで根拠とともに伝えてくれる点は有り難いと思います。今後も、社外CHROの視点からのアドバイス/サポートを期待したいです。

Recovery International 株式会社では、看護師や理学療法士などの資格を持った従業員を積極的に採用しています。全国の各拠点で採用活動を行っているので、詳しくは採用ページをご確認ください。

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