スタートアップ×人事での豊富な実績が決め手 未来に向けた挑戦的な経営目標を掲げ、攻めの意思決定ができるように

スマートキャンプ株式会社

従業員数約170名(2023年6月時点)

業種ITサービス

創業年2014年

目次

“ テクノロジーで社会の非効率を無くす ” というミッションのもと、SaaSを軸に複数の事業を手がけるスタートアップ企業、スマートキャンプ株式会社(東京都港区)。

現在の中核事業はSaaS企業の成長支援ですが、自社でも「BALES CLOUD(ベイルズクラウド)」というSaaSを提供するなど、市場環境を詳しく把握できる事業優位性を背景として、SaaSを軸にテックカンパニーとしての挑戦をし続けています。

同社は2019年11月にM&Aを経てマネーフォワードグループに参画しました。そして、2021年4月に創業者である古橋智史さんが代表取締役会長に就任し、新しく代表取締役社長として林詩音さんが就任。その後、2023年2月に古橋さんが退任し、経営体制は代表取締役社長CEO林詩音さん、取締役COO阿部慎平さんが中心となりました。

RECOMOは林さんが就任間もないタイミングからRECOMO Xコンサルティングの提供をスタートし、様々な課題と向き合いながら人事施策の支援まで幅広く実行しています。今回のインタビューでは主にコンサルティングサービスのRECOMO Xに関して、CEO林さん、COO阿部さんのお二人に話を伺いました。

導入のきっかけ

スタートアップ企業における豊富な実績と、人事領域の幅広い課題への支援が決め手。

ー御社の事業内容について教えてください。

林さん:スマートキャンプはSaaS企業を中心にマーケティングとセールス領域の支援をしている会社です。マーケティングの領域では、法人向けSaaS比較サイト「BOXIL SaaS(ボクシルサース)」を展開し、中核の事業となっています。また、インサイドセールスの領域ではインサイドセールス代行サービス「BALES」、セールスエンゲージメントツール「BALES CLOUD」を運営しています。その他、オンライン展示会「BOXIL EXPO」やSaaS特化型デジタルエージェンシー「ADXL(アドシル)」など、複数の事業やサービスを展開しています。

ーどのような背景から「RECOMO X」の導入に至ったのでしょうか。

林さん:2021年2月に創業者の古橋とともに私が共同代表になったのですが、ちょうどその頃、RECOMO代表の橋本さんとビジネスマッチングアプリで繋がって一度お話をしました。当時、私には会社のテックカンパニー化を進めていきたいというテーマがあり、そのためには組織文化の改革も必要だと考えていました。橋本さんがかつてITメガベンチャーで組織づくりをしていたのを知り、それがまさにテックカンパニーとしての偉大な成長を実現された会社だったので、色々とお話を伺って初めてお会いしたときから話が盛り上がったのを覚えています。

また、当時CxOなどのハイレイヤー採用や組織内の個別課題も点在していました。RECOMOはスタートアップ中心に採用や組織開発領域についても知識や実績が豊富で、人事領域の課題を幅広く手伝ってもらえるという点が導入の決め手になりました。

ー具体的にはどのような課題に対し、どのような支援やプロジェクトが動きましたか。

林さん:RECOMO Xを通じて大きくは3つの支援をしてもらっています。1つ目は、経営に対するコンサルティング。2つ目は、人事責任者の育成。そして3つ目に、次世代リーダーへのグループコーチングです。

最初の1年間は、私の経営に対するコンサルティングを中心に進めました。社長に就任して間もないタイミングでしたので、目の前の採用や個別の組織課題の話から進めました。そのディスカッションをしていく中で、「そもそも会社の中長期方針がしっかりと定まっていないと強い組織を作っていけない。そこが御社の課題なのでは」というご意見をいただき、そこからは会社の中長期方針をより解像度を高めていく議論へと移っていきました。

また1年目の後半くらいから人事育成のプロジェクトも並行して動き出しましたね。

ー人事責任者の育成にはどういった狙いがあったのでしょうか。

林さん:経営としては中長期の方針を検討していくことになったとはいえ、目の前の人事領域の個別課題も解決していく必要もあったので、同時並行で進めてもらえ、非常に助かりましたし安心感がありました。こうして課題を一緒に乗り越えていく過程で、人事体制を強化していく方針も明確になりました。

ヒト・モノ・カネの一番先にくる「ヒト」に関わる部分ですから、経営者として大切なことは理解しているつもりでしたが、RECOMOとの対話を通じて、組織人事の重要性やそれを担う人事責任者や担当者にはもっと高い視座と役割が求められると気付かされたんです。

将来的に組織人事領域で一任できる人を採用するか、または育成していくのかを検討していた中で、「有望なメンバーがいるから、彼をしっかり育てていくといいのでは」という話になりました。素晴らしい人事に育ってほしい、という想いで人事のプロフェッショナルであるRECOMOに支援をいただくことになりました。

ー2年目以降はどのようにプロジェクトが進みましたか。

林さん:2年目からはCOOの阿部にも加わってもらい、経営の中長期方針をしっかりと考えていくことを目的にワークや対話を通じて議論を深めていきました。特に、ありたい姿から逆算した3年後、5年後、10年後を考えるワークが私たちにとって非常に良い機会になったんです。視野が広がり、ビジョン・ミッションの実現に向けたより挑戦的な目標ができましたし、RECOMOとの対話を継続することで常にその羅針盤を見失わずに経営に打ち込むことができました。

そのワークが非常に良かったので、執行役員を中心とした各部の責任者にもやっていただきたいということになり、執行役員層向けグループコーチングとしてRECOMOに実施してもらうことになりました。(同社のグループコーチングに関する導入事例インタビュー記事はこちら)

また、人事責任者の育成支援プロジェクトにもう一人、新規事業戦略や経営企画を担っている人材が加わり、次世代リーダーの育成という形で2名のアドバイザリー・コーチングを行ってもらいました。

そして現在は3年目になりますが、2023年6月に新しく入社したIPO準備室室長の酒谷さんもこの経営の対話に加わっていただき、さらに10年後の目標やビジョン・ミッションの実現に向けた解像度を上げていくためにRECOMO Xのコンサルティングを継続しています。そして、リーダー人材の育成や、グループコーチングも対象者を変更しながら継続してご支援いただいています。

導入後の効果

ワクワクする未来に向けた攻めの経営戦略。自ら未来を切り拓こうとする社員。

ーRECOMO X導入後、林さん・阿部さんご自身になにか変化はありましたか。また、ご支援の中で印象に残っている点や導入して良かった点などがありましたら教えてください。

林さん:色々変化はありましたが、大きくまとめると視野・視座・視点が以前とは変わったと思っています。私たちが立てる事業計画は現実的なものが多かったのですが、RECOMOは常に未来に向けたありたい姿やワクワクするところから計画を逆算して作るようアドバイスしてくれます。現実の壁にぶつかり思考が狭まることもありますが、そうなっている時は必ず広げてくれるので新しい視野が開けました。

また、中長期戦略の策定については、ありたい姿から経営・事業・組織戦略に落とし込んでいくフレームワークをRECOMOがしっかりと持っていたことも本当によかったです。考えが及ばないことがあると、適切に問いかけながら補ってくれるんですよね。そういったところもとても助けられました。

阿部さん:RECOMOとの対話は自分の視座を上げてくれる非常にいい機会になりました。これまで私と林で経営はやってきたものの、どちらかというと短期目線での戦略や戦術を考えるのが中心になっていたんです。RECOMOがもっと先の未来を示してしてくれたことで、10年後の経営方針についてもより挑戦的でワクワクする目標を置くことができました。そして、それを実現するためには、IPOを目指す必要があるとか、グローバル展開にも力を入れていこうとか、R&Dにもっと投資をしていこうとか、そういう攻めの意思決定ができるようになってきたのは大きな変化だと思います。

あとは、成長している企業ではしばしば「組織の成長痛」を伴うことがあると思いますが、具体的にどんな変化があるのか、経営者や組織はどう変わっていく必要があるのか、などの企業の変遷とそれに対するベストプラクティスをたくさん教えてもらいました。これは非常に学びが多く、本当に有り難かったです。

林さん:経営者って、夢を見ないといけない部分と現実を見ないといけない部分があって、これが難しいですよね。夢ばっかり言ってても会社は上手くいきません。一方で夢を見なくてもダメだと思うのですが、当事者だけではそのバランスをとるのが難しいんです。なので第三者からの視点を定期的にいただけるというのがすごく助かっています。

ーRECOMO X導入後の組織の変化は何かありましたか?

阿部さん:半期に1度開催する全社キックオフで取締役や執行役員など各部の責任者が話をするのですが、その目線がより中長期になりました。それによって、「会社がどこに向かっているのかわからない」とか「何をしていきたいのかわからない」とか、そういう声を聞くことはなくなりました。

林さん:メンバーからは「発信が増えた」という声もありましたね。キックオフのコンテンツも未来軸で作られているので、満足度も上がっていると感じます。

あとは、次世代リーダーとして育成支援をいただいたメンバーも変わって来ましたね。10年後の目標を実現するための意気込みというか本気度を強く感じるようになりました。

阿部さん:変化が見られたということでいうと、新規事業を考えてくれているメンバーは、10年先の成長を見据えて、どういうモデルにすべきか、それはスマートキャンプのビジョン・ミッションにどう繋がるのか、といった議論からちゃんとやってくれています。目線が先になっているからこそ、林さんや私の意見ともズレが生じにくく、いい議論ができてるなという感覚があります。

林さん:次世代リーダーとして育成支援を受けている他のメンバーも、長期視点での動きが活発になっています。例えば、10年後に売り上げの指標としている目標数字に対して、売り上げというバクっとしたものから、利益や1人当たりの生産性などを自分から率先して数字に落とし込んで、ちゃんと経営と同じ目線で考えて目標と向き合い、それをどう実現するかを考えてくれています。

今後について

会社の進むさらなるステージをRECOMOと一緒に歩みたい。

ー今後の会社の展望、そしてRECOMOに対する期待を教えてください。

林さん:スマートキャンプはビジョンに「Small Company, Big Business.」を掲げているのですが、それを体現するような、社会にインパクトを与えられる会社になっていきたいと考えています。そして「テクノロジーで社会の非効率を無くす」というミッションを実現したいと思っています。

スマートキャンプには「非効率を無くす」ということに共感して入ってきてくれる人がすごく多いので、そういったビジョン・ミッションの実現とワクワクする未来を描くこと、そしてそれが実現できる環境を作るのが経営者の仕事だと思っています。

そうすれば、スマートキャンプのメンバーがみんな、会社の未来にワクワクしたり楽しんだり、やりがいを持って働ける。そして、社会もさらに良くなっていく。そういった非常に良いサイクルが回せるのではないかと思っていて、そんな働く人たちにとってより魅力的で、やりがいの感じられる会社になりたいと考えています。

そのためにはRECOMOの継続的なサポートが不可欠ですので、これからもよろしくお願いします。

阿部さん:RECOMOとは一緒に次のステージへどんどん進んでいる感覚があります。会社はビジョン・ミッション実現に向けてさらなるステージに進んでいくと思います。これからも、RECOMOに社外CHROのような形で支えていただきながら、ともに前に進んで行きたいと思っています。

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